「ゴッドタン」はまるで秘密クラブ…1000回先まで放送希望
土曜深夜のバラエティー番組「ゴッドタン」(テレビ東京系)が700回を突破した。放送開始から13年。レギュラー陣は、おぎやはぎの小木博明と矢作兼、劇団ひとり、そして松丸友紀アナウンサーである。
変わらないのは出演者だけではない。自分たちのやりたい笑いに特化し、アナーキーな企画を連射する姿勢も変わっていない。
700回を記念して、各メンバーの「神シーン」が流された。パンツ一丁でキモンスター(キモい怪物)に変身する小木。「私立恵比寿中学」の柏木ひなたとペアを組み、ただの「中年ファン」と化して踊りまくる矢作。
さらに、劇団ひとりは女優のみひろを相手に、瞬間芸の極致ともいうべきアドリブを駆使してラブシーンを演じていた。3人とも最低のくだらなさで最高の面白さだ。しかも、この「最低で最高の笑い」は3人だけのものではない。番組に登場する他の芸人やタレントも、ここではリミッターが外れたかのような笑いを披露する。いや、“素の実力”で勝負せざるを得ない。その意味では怖い番組なのだ。
13年の間にはさまざまなことがあった。しかし東日本大震災に遭い、テレビ広告費がネットに抜かれ、コロナ禍で「不要不急」と言われても生き延びてきた。この地下の秘密クラブのような「笑いの場」が唯一無二の存在だからだ。ぜひ1000回の先まで続けて欲しい。