紅白司会の橋本環奈、NHKは「パワハラ疑惑」を完全スルー! ジャニーズ問題への提言はなんだったのか
“朝ドラヒロイン&紅白司会者”の快挙
【「残念プロフェッショナル」の流儀】
地方アイドルグループに所属していた中3当時、ライブ中に撮られた奇跡の一枚によって、「千年に一人の逸材」と騒がれた橋本環奈も現在25歳。
あれよあれよという間に売れっ子街道を驀進していき、現在はNHK朝ドラ『おむすび』のヒロインとして主演中で、今年の『紅白歌合戦』も司会者に3年連続で抜擢されるなど、NHKとべったりになっていますが…。コラムニストでカウンセラーでもある堺屋大地さんは、橋本環奈をどのように分析しているのでしょうか。
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橋本環奈(俳優、25歳)
NHKの体質をさらすプロフェッショナル
今回は結論から言いますと、橋本環奈様は“公共放送NHKの悪しき体質を白日の下にさらすプロフェッショナル”に違いありません。
11月13日、『紅白歌合戦』公式Xに投稿された動画で、環奈様は今年も司会を務めることについての心境を語っていました。「朝ドラの放送中に(ヒロインが)司会をやるというのが、すごく稀というか、少ないらしいので、そのお話を聞いて、私も今回はお声がかからないと正直思っていたフシがあったので」とコメントしていたのです。
しかし本心では、環奈様はNHKを試していたのではないでしょうか。
その2週間ほど前に環奈様が喰らった“文春砲”は、世間から大きな注目を集めていました。10月30日に「文春オンライン」が環奈様のパワハラ疑惑を報じたことを、NHKが知らないとは言わせません。
その「文春」の記事では、環奈様が些細なことでマネージャーを「使えねぇ」などと罵っており、そういうった言動が原因でマネージャーが8人も次々と辞めていったとスキャンダラスに綴られていたのです。
この記事に対して環奈様の所属事務所社長が完全否定していましたが、彼女自身がこのパワハラ疑惑について言及していないため、グレーの状態が現在も続いています。
ジャニーズ問題での宣言はなんだったのか
NHKは10月16日、旧ジャニーズ事務所からタレントが移籍したSTARTO ENTERTAINMENTのタレントを起用していくという方針を発表。その4日後となる10月20日、NHKスペシャル『ジャニー喜多川 “アイドル帝国”の実像』を放送し、ジャニー喜多川氏による少年たちへの大量性加害事件に切り込んでいました。
この番組の最後に、NHKは次のコメントを発表していたのです。
《この問題はこれで終わったとは考えていません。NHKも当時の認識や対応が十分ではなくメディアの責任を果たせなかったと自省しています。改めて性加害をはじめとする人権侵害は決して許さないという姿勢を取引先も含めて浸透させ新しい事実が出てきた場合の検証は報道・番組を通じて行い公共放送としての役割を果たしていきたいと考えています。》
パワハラ疑惑は華麗にスルー!
そう、NHKはジャニー氏の問題に対して「メディアの責任を果たせなかったと自省」しており、そのうえで「人権侵害は決して許さない」という断固たる決意っぽいことも語っていながら、その直後に降って湧いた環奈様のパワハラ疑惑はスルーしているのです。
もちろん、「疑惑」なだけなので環奈様がパワハラをしていたという事実はなく潔白の可能性もありますが、問題なのはNHKが疑惑のまま放置しているということ。
メディアとして徹底的に取材し、環奈様を徹底的に追及し、そのうえで彼女の疑いが晴れたのであれば、朝ドラヒロインを最後まで演じてもらえばいいし、『紅白』の司会も務めてもらえばいい。
しかし残念ながら、NHKは取材も追及も放棄しているように見受けられます。
なぜなら、環奈様は11月17日放送のNHKのトーク番組『土曜にスターがやってくる!』に生出演していたのですが、そこで彼女がパワハラ疑惑を否定することもなければ、NHK側が追及することもしていなかったからです。
ジャニー氏の事件で公共放送として強く自省し、人権問題に改めてしっかり向き合っていくと宣言していたはずのNHKが、直後に起きた「朝ドラヒロイン&紅白司会者」の疑惑は完全スルーという矛盾…。
NHKにチャンスを与えていたに違いない
さて、前述したように環奈様は生放送のトーク番組に出演するも、自らパワハラ疑惑について釈明することはありませんでした。そんな彼女に対して「疑惑をうやむやにするつもりか!」「ヒヨッて逃げている!」なんて評して、ガッカリしているとしたら早計すぎます。
むしろガッカリしているのは環奈様のほうなのではないでしょうか。彼女はいま、NHKにひどく落胆して呆れているはず。
それは、環奈様がNHKに汚名返上のチャンスを与えていたに違いないからです…!!
「朝ドラヒロイン&紅白司会者」という看板を背負っている自分のスキャンダルにどう対応するかで、NHKが生まれ変わったことを世間にアピールする絶好の機会を与えてくれていたのです!
実際、環奈様へパワハラ報道を毅然と追及したり、疑惑がある限り起用を取り消したりしていれば、NHKへの信頼が回復していたことでしょう。
環奈様がわざわざ自身を犠牲にしてまで、名誉挽回できるようセッティングしてくれていたのに、NHKはそんな彼女の心意気を汲むことができなかったようです。
――結果的に、橋本環奈は“公共放送NHKの悪しき体質を白日の下にさらすプロフェッショナル”になってしまったということでしょう。
(堺屋大地/コラムニスト・ライター・カウンセラー)