りらいぶ 佐々木貴史社長(1)20歳が起業家としての原点
体がカチコチのタレント、出川哲朗(60歳)。彼が一枚のシャツを着ただけで、体が一気に柔らかくなり、本人も「なんで」と驚いているテレビCMを、恐らく誰もが一度は見ているはずだ。
そしてこのCMを見た人のほとんどが「そんなバカな。リアルガチタレントのはずの出川もお金で転ぶのか」と思ったに違いない。
「シャツ一枚で体が柔らかくなるはずがない」
それが常識的な判断だろう。ところが実際にシャツを着ると、柔軟性が増すだけでなく力も入るようになる。例えば介護をする時、このシャツを着るだけで体を持ち上げるなどの作業がすごく楽になるという、何とも不思議なシャツだ。
このシャツを開発したのが、仙台市に本社を置く株式会社りらいぶ。シャツやスパッツ、帽子などを「リライブ」ブランドで販売している。
りらいぶは、2017年に設立されたベンチャー企業(当時の社名は身体機能研究所)といっても、創業者で社長の佐々木貴史氏は現在63歳。遅咲きのベンチャー起業家だが、りらいぶの前にも、いくつもの企業を立ち上げてきた。