反社会勢力と切っても切れない関係性 100年超える歴史の膿

公開日: 更新日:

 だが、だからこそ現在の吉本興業は反社の排除に本気で力を入れてきた。その先頭に立ってきたのが現在のトップである大崎洋会長だ。

 近年、吉本では反社絡みのトラブルが多発してきた。2007年には当時副社長だった大崎氏が、創業家の意向を受けたとされる反社勢力に脅迫され、週刊誌を巻き込んだ「お家騒動」に発展している。この騒動も、本質は反社勢力が経営に介入しようとする“要求”を吉本側が突っぱねたために起こったものである。

 そこで吉本が取ったのが09年の非上場化という選択だ。当時の吉本は上場廃止の理由を「経営の迅速化のため」としていたが、本音を言えば「反社勢力の完全排除のため」だったことは明らかだ。

 今回の騒動でメディアのインタビューに答えた大崎会長は「僕が社長になった当時、社内に反社のような人たちもいた。役員にもいて、身を賭して戦って、やっと追い出したんです」と語っている。はっきり言えば、「社内にいた反社のような人」とは、大量の株を持っていた創業者一族とその派閥のことであり、その先には彼らが過去から深い関係を結んできた反社勢力がいた。「身を賭して戦った」は決して大げさではないのだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”