指示役が「ルフィ」と名乗った狙い? 実行犯たちの良心の呵責を削いだと心理学者が指摘

公開日: 更新日:

 死者まで出ているだけに事件の凶悪性は明らかだが、米国心理学博士の鈴木丈織氏は「メディアが容疑者を漫画キャラクター呼ばわりすると、どうしても凶悪事件の印象が軽減されてしまう」としつつ、一連の犯罪についてこう指摘する。

「今回の一連の事件の指示役は、実行犯が強盗を行う際の『良心の呵責』が強まらないようにするために、『ルフィ』という名前を意図的に使ったと考えられます。『ワンピース』では『ルフィ』はヒーローですから、それを連想させることで実行犯に自身をルフィの部下だと錯覚させ、『そんなに悪いことをしているわけではない』という思い込みを与え、凶悪な犯行を実行しやすくしたのでは」

■グリコ森永事件では「かい人21面相」が盛んに使われる

 加えて鈴木氏は、メディアが「ルフィ事件」などと称することには「別の意味」もあると指摘する。

「呼称がキャッチーなことから、事件を忘れにくくなるという効果もあるのです。事件を将来振りかえる際、知名度の高い『ワンピースのルフィ』と結びつくからです。ただ、それでも事件の印象が軽くなるという悪影響は確実にあるので、実名のみの報道に切り替えるべきでしょう。現状の報道が続く限り、メディアがふざけているという印象を抱く方が出てくるのはもっともなことです。そもそも日本には窃盗を『万引き』、恐喝や暴行を『いじめ』と称するなど、悪事を矮小化してしまうことがありますから」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 3

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  4. 4

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  5. 5

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  1. 6

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  2. 7

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  3. 8

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  4. 9

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  3. 3

    楽天・田中将大の二軍テスト続行を明言…“外様”今江監督ならではの「常識的判断」

  4. 4

    「(菊池雄星を)高1で超えてやる」 天性の負けず嫌いが花巻東に進学した“本当の理由”

  5. 5

    斎藤元彦知事&代理人弁護士「時間差会見」のあざとさ…二人揃ってPR会社美人社長をバッサリ切り捨て

  1. 6

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 7

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  5. 10

    斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”