長生きするために知っておくべき 「歯」の“3つの常識”
「40歳を過ぎると、歯槽骨がやせて、弱くなるからなおさらです。頬杖をついたり、猫背で長時間パソコンにかじりつく生活をするだけでも噛み合わせが悪くなり、食べ物のかすが歯と歯の間にたまりやすくなって虫歯や歯周病になるのです。だからこそ、中高年が歯周病から身を守るには歯磨きだけではダメで、歯間ブラシや歯と歯の間を清掃するための細い糸(デンタルフロス)が必要なのです」
歯磨き以外の努力をしないと歯周病は着実に進行する。その代償は命に関わり、最新の研究では歯周病関連菌やその代謝物などは動脈硬化の原因ともいわれ、脳卒中を起こしたり、糖尿病を悪化させると考えられている。
■ドライマウスの多くはよく噛めば治る
中高年はドライマウス(口腔乾燥症)についても正しい知識を持つ必要がある。
「ドライマウスは唾液量の分泌量が減って口の中が乾くことで、虫歯や歯周病など口腔内にさまざまなトラブルを起こす病気です。“その原因は年齢で、年を取ればなっても仕方がない”と言う人がいますが間違いです。ドライマウスの原因の多くは薬剤性。薬をやめれば治ります。何らかの病気を抱え薬を飲んでいる中高年は要注意です」