ノミやダニの定期予防を勧められても…完全室内飼育のネコの飼い主が否定すべき根拠
ネコちゃんは、室内飼育がほとんどだと思います。都市部だけでなく、郊外でもその傾向が強いでしょう。住宅の構造もかつての木造に比べて高気密になり、ネコちゃんが自由に戸外に出て、戻ってくるという飼育方法は少なくなっています。室外に出るとしても、ベランダくらいではないでしょうか。
獣医師としての私は、ネコちゃんは室内飼育が大前提です。そうしている飼い主さんは、ぜひいまのスタイルを今後も続けてください。
ネコちゃんの飼い主さんには、ごくごく当たり前のことでしょう。なぜわざわざそんなことを取り上げたかというと、そんな飼い主さんに薬の営業が行われるかもしれないからです。
その薬は、ダニやフィラリアを駆除する薬で、ネコちゃんにもワンちゃんにも効能が認められていて、ワンちゃんにはさらに毛包虫への効能があるというデータもあります。ネコちゃんは首の後ろに塗布する滴下式スポットタイプで、効能は3カ月。薬の効き目はとても良く、私も使用しています。
肝心なのは薬を使用する対象です。薬を塗布するのは、地域猫と呼ばれるノラちゃんや外飼いしているネコちゃんで、ノミやダニへの感染が疑われるケース。そういうときに使用すると、少量の塗布で効果が3カ月持続するため、とても使い勝手がよいのです。