2025年は「マイナ離れ元年」になる…27万人がウッカリ失効の恐れ、無保険のリスクも
運転免許ですら、ついウッカリして更新を忘れる人は後を絶たない。警察庁の「運転免許統計」(2023年)によると、更新忘れや病気などの事情で免許失効後に再取得した「失効新規」は24万人。更新した人の約1%に当たる。マイナカードに当てはめると、今年度は約27万人が「ウッカリ失効」の可能性がある。
電子証明書の期限が切れても、その後3カ月間は一応、健康保険証として被保険資格だけが確認可能。無保険にならないように厚労省は〈3カ月以内に資格確認書が交付されます〉と説明しているが、交付するのは自治体や協会けんぽなどの各保険者だ。
「保険者は加入者がマイナ保険証を持っているのか否かを1人ずつ確認しなければなりませんが、マイナカードの有無は分かっても保険証に紐付けているかまではすぐに把握できない。マイナ保険証と資格確認書のどちらを使っているかを確認する余計な管理業務が生じます。就職や転職などで保険が切り替わる今の時期から、一時的に無保険状態に陥るリスクも否めません」(全国保険医団体連合会事務局次長・本並省吾氏)
カードのメリットを実感するどころか、保険者も被保険者も、いい迷惑。今年は「マイナ離れ元年」になりそうだ。