ファンリード 小林慶一社長(1)プロ野球に憧れた町工場の長男が父の急逝で家業廃業に直面
「小中時代までと違い、高校野球は絶望的なレベルまで選手の差が開いていきます。周りが優秀過ぎて、入部した年にプロを断念しました」
プロは諦めたものの、野球を通じて多くの学びが得られたという。
「小中ではスター選手が一人いれば試合に勝てることもありますが、高校だとそうはいきません。不調な選手がいたら、チームでどう補っていくか。相手チームを分析しながら、何が最適な戦略かを考えてチーム全体のパフォーマンスを底上げする必要があります。それは経営に通じるところがありました」
子供の頃から熱中し出すと、とことんはまるタイプ。プロ野球を諦めた次の目標は会計士に。
「慶応の法学部に入学しましたが、実は理数系が好きで大学野球は無理だとわかっていたので、それに代わる目標として会計士を目指しました。大学に通いながら専門学校で学び、3年秋に公認会計士試験に合格しました」
すでに経営者になる目標を持っていた小林は会計の現場を学ぶため、卒業後に入社する会計コンサル企業のエスネットワークスでアルバイトを始めることに。