著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

欧米のカメラマンの“不作法”にも天皇は鷹揚に構えた

公開日: 更新日:
大和紡績佐賀工場を訪問、出迎えた従業員らに声を掛ける昭和天皇=1949(昭和24)年5月22日(C)共同通信社

 もうひとつ、宮内庁や日本の警備当局が恐れた出来事も顕在化した。この全国巡幸の試験的試みは、当然なことに外国のメディアも多数取材に駆けつけている。日本の新聞記者やカメラマンは、天皇の民情視察ともいうべき取材に携わるのは初めてのことであり、背広にネクタイという姿であった。日頃はカジ…

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【連載】保阪正康 日本史縦横無尽

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