石破首相が右派ヘイトに露骨スリ寄りの情けなさ…「戦後80年談話」見送りのへっぴり腰
延命のためには信義をあっさり捨て、右派にトコトンすり寄る。石破首相のへっぴり腰にはア然だ。戦後80年の節目に合わせた閣議決定を伴う「戦後談話」について、石破首相は自民党内の保守派の反発などに配慮し、出さない方針を固めたという。夏の参院選をめぐっては、法務当局に人権侵犯を認定された「歩くヘイト」の杉田水脈前衆院議員を公認。露骨な右派ヘイトへのすり寄りにはヘドが出る。
石破首相は1月の国会審議で「なぜあの戦争を始めたのか。検証するのに80年の今年は極めて大事だ」と強調。日韓国交正常化60年とも重なる戦後80年談話の発出に意欲を見せていた。ところが──。一変した背景を朝日新聞(28日付朝刊)はこう書いていた。
■2カ月で転向
〈関係者によると、戦後70年談話に関する有識者会議の北岡伸一・座長代理が今月10日の首相との会食で、談話を出すことに否定的な見解を首相に伝えた〉
「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍元首相が第2次政権時代に出した戦後70年談話は戦後50年の村山談話、戦後60年の小泉談話に盛り込まれた「植民地支配」「侵略」「痛切な反省」「心からのおわび」との文言を踏襲する一方、「あの戦争には何ら関わりのない私たちの子や孫、その先の世代の子どもたちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」と主張。要するに、謝罪はこれでひと区切りだと右派は考えているわけだ。北岡氏は集団的自衛権行使を容認する解釈改憲の道筋をつけた人物でもある。