自民「なし崩し農政」の失敗が招いたコメ高騰…江藤農水相は備蓄米“追加放出”匂わせも今さら感プンプン

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 1960年後半から70年代に本格的に始まったコメの生産調整(減反政策)。当初は稲から他作物への計画的な転換推進のほか、休耕に対して奨励補助金も交付した。70年代後半になると、自給力向上の必要が高い飼料作物や大豆、麦などに重点を置いた転作を推進し、2000年からは「食料・農業・農村基本法」の成立を踏まえ、需要に応じたコメの計画的生産が打ち出された。

■この半世紀余りでコメの作付面積は4割になり、収穫量は6割に減少

 そして04年には「米政策改革」に基づき、全国一律の転作推進から、地域の創意工夫による円滑な生産調整へと舵を切ったわけだが、この間に日本国内の水田はどんどん縮小。農水省の資料によると、「水稲の作付面積」と「水田で栽培する稲の収穫量」を減反政策前後の1961年と2023年で比較すると、前者が313.4万ヘクタールから134.4万ヘクタールに、後者は1213.8万トンから726.9万トンにそれぞれ減少しているのが分かる。

 半世紀余りで作付面積が4割になり、収穫量が6割に減っているのだから、何らかのきっかけで需要と供給のバランスが崩れたら価格高騰に陥るのは無理もない話だろう。

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