「おはらい」口実に日本人ら約30人から1億2000万円奪う…中国人窃盗団の手口と役割分担
「声掛け役と案内役は通行人に『先生はウソが嫌いなの』と伝え、あらかじめ『財産はどれくらいあるの? もっとあるんじゃない』と金額を聞き出していた。持参した現金とネックレスは黒いビニール袋に入れられ、霊媒師役は通行人に自分の方を向かせたまま体の前で手をクロスさせ、手のひらに文字を書き、ブツブツと呪文を唱えていた。その隙に後ろに立っていた2人がビニール袋をすり替えていた。霊媒師役は『おはらいの効力がなくなるので、しばらく袋を開けないように』と念を押し、その場から立ち去った。不安になった通行人が袋を開けると、現金とネックレスは塩に変わっていた」(捜査事情通)
■同胞狙い短期滞在で犯行後すぐにトンズラ
女3人は見境なしに声を掛け、獲物が見つかると、そのまま「困っている人役」になり、一番近くにいる女が「案内役」、もう1人が「霊媒師役」を演じるなど、1人3役を掛け持ち。残りの男は見張り役だった。同様の手口で昨年10月以降、大阪、兵庫、愛知、東京で犯行を繰り返し、1人あたりの最多の被害額は約1500万円に上る。