減量失敗で失格、私生活の乱れも…日本女子柔道に凋落の兆し
女子柔道の日本代表が14日、2月からの欧州遠征に向けて都内で行っている合宿を公開し、ロンドン五輪57キロ級金メダリスト松本薫(26)ら約60人の日本代表候補選手が約3時間、汗を流した。ところが、男子を尻目に日本のお家芸を支えてきた女子が、いよいよピンチか、という声が噴出しているのだ。
日本の柔道界には追い風が吹いている。昨年8~9月の世界選手権後に国際柔道連盟(IJF)がルールの見直しと改正を行った。これまでは前日に行われる計量をパスすれば、試合当日に階級の規定重量をオーバーしていても問題はなかった。中でも欧州の選手は前日計量のメリットを存分に生かして計量後に大量の食事を摂取、階級よりも10キロ近くオーバーして試合に臨むケースも少なくなかった。「階級別の意味がない」という声すら上がった。それが試合当日、規定体重を5%超えている場合は、失格になる規定が盛り込まれた。
日本人選手は欧州の選手たちほど急激に体重が増加しない。本来ならプラスになってしかるべきルール改正を、しかし、生かせない事情があるのだという。それが選手層の薄さだ。