逃げる人も…柔道メダリストがビラ配りで痛感した人気凋落
初の試みは完全に空振りだった。
全日本柔道連盟(全柔連)は14日、東京・水道橋駅前で29日開幕の「グランドスラム東京2013」(東京体育館)の告知イベントを開催。今年8月の世界選手権(ブラジル・リオデジャネイロ)で銅メダルを獲得した男子66キロ級の福岡政章(29)ら現役選手の他、ソウル五輪女子61キロ級銅メダルの北田典子氏、ソウル、バルセロナ、アトランタと3大会連続メダルの田辺陽子氏らアスリート委員会のメンバーが街頭でビラを配布し、大会をアピールした。
が、しかし……。
柔道着に身を包み、「大会がありますのでよろしくお願いします!」とビラを差し出すも、通行人の多くは素通り。大半は選手と目も合わせようとしなかった。柔道着のいかつい集団を目にして、恐怖を覚えたのだろう。中には、逃げるようにその場を立ち去る若い女性もいたほど。時折、足を止める親子連れの姿もあるにはあったが、それは大会を中継するテレビ東京が用意したマスコットと記念撮影するためで、選手の名前すら知らない通行人に、関係者が「あの人はソウル五輪メダリストの北田さんですよ」などと耳打ちする一幕もあった。