大学選手権13年ぶり優勝 東海大は選手集めも「日本一」
親戚が東海大相模の野球部でプレーするプロ野球関係者が、あるとき練習を見学に行って仰天したそうだ。
その関係者は「神奈川県内のライバル校である横浜や桐蔭学園の練習も見たけど、選手層の厚さは相模がダントツ。投手も野手も、他の学校ならエースや4番になれる逸材がゴロゴロしてる。あれだけの戦力を抱えてなぜ、毎年甲子園に行けないのかが分からない」と言った。
その東海大相模出身者を主力にする東海大が15日、大学選手権決勝で神奈川大を下し、13年ぶり4回目の優勝を果たした。
優秀な選手を東海大に供給しているのは相模に限らない。全国各地に付属校や系列校がごまんとあって、才能ある選手の多くはエスカレーター式に進学する。そんなピラミッド型組織の頂点に長い間、君臨していたのが先日他界した原貢氏。巨人・原監督の父親だ。
少年野球から東海大に至るまで、原貢氏の意向は絶大。プロが東海大進学の決まっていた付属校の選手をドラフトで指名したところ、その付属校の監督が責任を取らされてクビになったこともある。ほとんどのプロ球団が菅野(現巨人)からベタ降りしたのは、原貢氏の逆鱗(げきりん)に触れて東海大との関係が悪化することを恐れたからだ。
アマ球界のドンがいなくなっても、その強さを維持できるかどうか注目だ。