僕が東都大学リーグで過ごした4年間の濃ゆい思い出…入れ替え戦史上初の3試合連続本塁打を放った
東洋大の恩師・高橋昭雄監督はバントが大嫌いだった。
しかし、勝ち切れない時期が続いたことで、生意気にも「スクイズをやったらどうですか?」と進言したことがある。すると、「バカ野郎!」とこう怒られた。
「なめてんのか! 野球はクリーンアップが打って勝つものだ! スクイズなんかできるか!」
1996年、4年春のことだ。負けが込んで、東都大学リーグ2部転落の危機に陥った。1死三塁で凡退した敗戦後、自信をなくした僕は高橋監督にまたもこう直訴した。
「自分にスクイズのサインを出してください」
すると、再び怒声が返ってきた。
「もう、4番を降りろ! そんなにスクイズが好きなら、7、8番で満足できるなら出してやる。おまえがど真ん中を空振りしたって文句は言わんから」
こう言われて開き直った僕は、4年春の国士舘大との1、2部入れ替え戦で、入れ替え戦史上初の3試合連続本塁打を放ち、1部残留を決めた。