目の色変えて獲得名乗り 中島裕之に振り回されるプロ野球界
日本球界復帰が確実といわれていた前アスレチックスの中島裕之(32)が、「米球界残留」を口にしているという。近い関係者に「メジャー契約じゃなく、マイナー契約でもいい」と言っているそうで、契約内容にこだわらず、もう1年だけアメリカでのプレーを希望しているというのだ。
中島は12年に海外FA権を行使してアスレチックスと2年総額7億円という巨額契約を結んだものの、一度もメジャー昇格はできなかった。マイナーでも結果が残せず、今季は3Aより下の2A(ミッドランド・ロックハウンズ)まで降格。今年9月に行われたマイナーのプレーオフでは守備時のバント処理で打者走者と衝突し、左手首を骨折するアクシデントにまで見舞われた。2年間のマイナー成績は175試合で打率.267、10本塁打、69打点。これでは来季、アメリカに残ったところでメジャーはおろか、マイナー契約だって難しいだろう。
■2Aなら年俸はせいぜい240万円前後
米球界に詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言う。
「基本的に2Aというのは、メジャーを目指す20代前半の若手ばかり。MLBと日本の相撲界のシステムは似ていますから、相撲で言うなら30歳を越えたベテラン力士が幕内を目指す若手ばかりの三段目で土俵に上がるようなものです。そんなレベルにまで落とされた時点で中島は、『球団から出て行ってください』と言われているようなものです」