桐生には100m9秒台の過剰期待 日本人の“限界”を専門家解説

公開日: 更新日:

 日本人初の100メートル9秒台の記録は、陸上関係者にとっては悲願だという。しかし、桐生が9秒台を1度や2度ぐらい出したところで、それが世界選手権や五輪のメダルにつながるわけではもちろんない。

「五輪代表になるための国内予選が厳しい米国なら、3人の代表に選ばれたら、本番ではほとんど決勝へ進めるでしょう。それは自己記録と9秒台を出した回数の違いです。男子100メートルは、コンスタントに9秒台をマークできなければ世界大会での上位争いは無理です」(前出の平山氏)

 日本陸上男子の4×100メートルリレーは、北京五輪で銅メダルを手にした。五輪の陸上トラック種目で日本男子がメダルを獲得するのは初の「快挙」だった。が、あれはアテネ五輪で金、銀、銅だった、実力が上の英国、米国、ナイジェリアが、バトンミスで予選敗退という幸運に恵まれた点を無視できない。それでもまだリレーは、バトンワークやコーナリングなど、技術で人種的、肉体的ハンディを補える部分が少しはあるが、100メートルはそうはいかない。

 今の桐生はライバルがレース中にコケても、リオでも東京五輪でもメダルを取るのは至難のワザなのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方