日本スポーツ界で「アフリカ系ハーフ選手」続々頭角の背景
法務省の統計によれば、例えば90年の在日ナイジェリア人の数は140人。それが2014年には18倍の2518人まで増え、在日アフリカ人の総数は1万2340人にのぼるという。このままどんどん在日アフリカ人が増えれば、日本人とのハーフもそれに比例して増加していくはずだ。
運動選手の体に詳しいフィジカル・トレーナーの平山昌弘氏によれば、「運動生理学的に見ても瞬発系競技は先天的に黒人が有利」だという。例えば、足を引っ張り上げるときに使う陸上選手の腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)を比較すると、日本人はアフリカ系選手の半分という。確かにU―18野球日本代表のオコエの走力は日本人離れしている。
「日本もこれだけ国際化しているのです。東京五輪やその先の五輪で、日の丸を背負うアフリカ系ハーフの選手が数多く出てきても、不思議ではありません」(前出の菅野氏)
バスケットボールや陸上のトラック競技など、これまで五輪のメダルが無理だといわれてきた競技や低迷する柔道など、今後はアフリカ系選手によってレベルが上がるかもしれない。