ロッテは05年、10年に“下剋上”…パ覇者ソフトBの死角は?
楽な戦いにはならないだろう。
14日から始まるCSファイナルステージ。パの覇者、ソフトバンクは本拠地福岡でロッテを迎え撃つ。今季は豊富な戦力で貯金41を作っただけに、下馬評は圧倒的にソフトバンク有利だ。
そんな首位チームのアキレス腱になりそうなのが13日、「1勝のアドバンテージは考えていない。あくまで互角。選手がのびのび戦える環境をつくりたい」と、シーズン通りの自然体を強調した工藤監督(52)ではないか。
長いペナントレースと異なり、短期決戦は監督の采配が占める割合が増す。継投や代打はもちろん、試合の流れを読んで「ここは手堅く走者を送るか、強攻させるか」という判断も瞬時に行わなくてはいけない。
工藤監督はそうした采配が苦手だ。なにせ、まだ監督1年目の上、投手出身。シーズン中には自軍の攻撃中にベースコーチを呼び戻し、「この場面はこの作戦でいいよな?」と確認することもあったほどだ。いくら優秀なスタッフがいても、最後に決断するのは指揮官。迷いを見せれば、選手も「ウチの大将は何やってんだ」と、不安になる。