王者ジョコの疑惑晴れた 対戦相手サントロも八百長否定
テニス界で浮上した八百長騒動は、しばらく収束しそうにない。
21日には現役時代に4大大会を8度制したアンドレ・アガシ(45=米国)がAP通信の電話インタビューに応じ「私は21年間、プロとしてプレーした。でも、私は一切見たことがない」と自身の関与も含めて八百長の存在そのものを否定している。
ここに来て疑惑が持ち上がっているのが世界ランク1位で、ワールド・ツアーファイナル4連覇中のノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)だ。
イタリアメディアによれば、07年10月のパリマスターズ2回戦で当時、世界ランク3位だったジョコビッチはファブリス・サントロ(フランス=顔写真)と対戦。同39位の格下相手に3-6、2-6のストレート負けを喫した。この年のジョコビッチはマイアミ・マスターズでギリェルモ・カナスを破ってATPマスターズシリーズで初優勝するなど、頭角を現していただけに、伊メディアが疑惑の目を向けているのだ。
これに対してジョコビッチは「バカげた話だ。トップ選手が大会序盤で負ければ疑惑なんていくらでもつくれる」と一笑に付している。21日には対戦相手だったサントロも欧州メディアの取材に「私は世界最高の選手ではなかったが、上位23人のうち19人に勝ったことがある。前の週には世界ランク5位だったアンディ・ロディック(米国)も破っている」と実力だったとアピール。ジョコビッチについては「彼のテニス人生で疑わしい試合などないだろう」と擁護した。
テニスでの八百長を巡っては南米の元選手が「公然の秘密」と発言して物議を醸している。果たして真相はいかに。