由伸監督動かず語らず…巨人キャンプの“主役”は松井秀喜氏

公開日: 更新日:

 98年の日本一監督、評論家の権藤博氏はかねがねこう言っている。

「新監督はとかく、自分の色を出したがる。あっちもこっちも気になり、なんにでも口を出さなければ気が済まない。現場のトップとして全責任を背負うことは、すべてを自分でやることだと気負い、勘違いする。これこそ、新監督が陥りやすい失敗パターン。監督に落ち着きがないと、チームは浮つく。指導者の仕事は、まず選手をじっと見ること。見ることが仕事のすべてと言っていい」

 注目のキャンプ初日を迎えた巨人高橋由伸監督(40)がまさにこれだった。

 巨人に11年ぶりに誕生した新監督。その一挙手一投足を追おうと報道陣は朝から大騒ぎだったが、肝心の指揮官がなにもしない。降りやまない雨の影響で室内練習場での調整を強いられたとはいえ、直接指導はおろか、選手と会話を交わすシーンもほとんど見られずじまい。しびれを切らした報道陣から、初ノックはいつ? と水を向けられても、「ノックはしないんじゃないかな」とつれない返事だったのだ。

 ブルペンでドラフト1位の桜井(22=立命大)が投球練習を始めたときなどは、「近くで見ない方がいいかなと思った。ペースを狂わせたくないから」とわざわざ距離を取って遠くから見守ったほどで、「松井の方がよっぽど目立ってた」と嘆息する記者もいたのだが、由伸監督は「固定観念を持たずに見られた」と淡々としたものだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 2

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  3. 3

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  4. 4

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  5. 5

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  1. 6

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  2. 7

    僕が東都大学リーグで過ごした4年間の濃ゆい思い出…入れ替え戦史上初の3試合連続本塁打を放った

  3. 8

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    ドジャース大谷「WBC不参加」懸念は消えず…本人は乗り気も「代表サイド」と「カラダ」が抱える大問題

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ