想定外の打撃進歩…楽天オコエの活躍に他球団が歯ぎしり
「こういった華のある選手を獲得できたら、みなさんも追っ掛けるんでしょうね。他球団に2位で取られたら悔しい」
昨年8月、俊足好守で夏の甲子園を沸かせたオコエ瑠偉(18=現楽天)について、日本ハムの大渕アマスカウトディレクターはこう言っていた。
そのオコエが単に「華のある選手」でなかったことは、最近の活躍が示す通り。交流戦中に「1番中堅」に定着、18日のDeNA戦ではプロ1号を放ってスポーツマスコミを賑わせた。
そもそも高卒ルーキーで現在、一軍に名を連ねているのはオコエと中日の小笠原だけ。これだけの選手がしかし、ドラフトでは「外れ1位」に過ぎなかった。楽天にしても、平沢(18)を1位入札してクジで外れた末の指名だった。
冒頭の日本ハムは外野が飽和状態というチーム事情があったにせよ、1位指名した即戦力左腕であるはずの上原(22)はいまだ二軍暮らし。オコエの能力と知名度を高く評価していた巨人にしても、1位で獲得したのは現在、二軍調整中の大学生右腕・桜井(22)だった。フロント内部に「能力があって、なおかつ甲子園で活躍した選手はスター不足の現状を考えても買い」との声があったにもかかわらずだ。