オコエ“レーザー”にドーム興奮 巨人にこそ必要な若手抜擢
巨人が踏んだり蹴ったりの5連敗で借金2となった。14日の楽天戦で八回に飛球を追った中堅の橋本と左翼のギャレットが交錯。落球の間に失点した上にギャレットが顔面を流血して退場した。「めいっぱい打球を追いかけたプレーだし、あれはどうしようもない」と高橋監督はかばったが、文字通り「痛い敗戦」となった。
ボロボロの巨人にあって、まぶしく見えたのは楽天の高卒ルーキーではなかったか。「1番・中堅」でスタメン出場したオコエは無安打ながら、二回の守備で中堅から三塁へレーザービーム。一塁から三塁を狙った走者の村田を刺すなど、敵地・東京ドームを大いに沸かせた。
取っときゃよかった…と悔やんでも遅い。オコエとは、小学6年の時に、NPBジュニアトーナメントに出場するジャイアンツジュニアに選出された縁があった。昨夏の甲子園後には巨人の球団内でオコエ株が急上昇。一時、ドラフト1位候補の最上位に位置づけされたというが、最終的に指名はしなかった。
直前に野球賭博問題が発覚したのが投手だったことで、高校生外野手を取っている場合じゃなくなった。世間を騒がせた気まずさもあって、競合候補を避けて一本釣りできるような投手を1位指名することになり、泣く泣く人気者のオコエを回避。投手を補強しないといけない事情があったとはいえ、1位で取った桜井は故障で一軍未勝利で、早大から入った2位の重信も二軍。