リオ金キプチョゲも挑戦 マラソン「2時間切り」は可能か
世界記録は生まれなかった。
陸上男子5000メートルと1万メートルの世界記録保持者、ケネニサ・ベケレ(34・エチオピア=自己記録16年ベルリン2時間3分3秒)は、20日に行われたドバイ・マラソンに出場。大会前には、14年のベルリンでデニス・キメット(32・ケニア)が出した2時間2分57秒の「世界記録を目指す」と言ったが、20キロすぎに途中棄権した。優勝はタミラト・トラ(25・エチオピア)でタイムは2時間4分11秒だった。
世界記録を狙って完走できなかったベケレは、「引退までに2時間1分30秒を出したい」とも語っているが、大手スポーツメーカーのナイキは先月、マラソンで2時間切りを目指すプロジェクトを発表。リオ五輪金メダル、16年ロンドン・マラソンで2時間3分5秒(当時は世界歴代2位)の記録で優勝したエリウド・キプチョゲ(32・ケニア)ら3選手が、トレーニングや栄養面などマラソンに関係する分野の専門家と組み、総力をあげて2時間切りに挑む。
■未公認コースなら…
17日のロイター通信によれば、キプチョゲは今シーズンの目標に前人未到の2時間切りを掲げ、大会名は明言しなかったが、5月のレースで狙うという。専門家のバックアップがあれば夢の2時間切りは可能なのか。陸上ジャーナリストの菅原勲氏は、「時計のことだけで言えば可能だと思います」と言ってこう続ける。