夏の甲子園で選手個々の実力より「経験値」が重要な理由
ある強豪校の監督に言わせると、甲子園大会を勝ち上がるための大きな要素は「経験値」だという。
「甲子園はある意味、独特の舞台。球場の雰囲気も、報道陣の数も、試合のテンポも、地方大会とはまったく違う。だから甲子園を経験している学校は、それだけで大きな強みになる。そこへいくと初出場校は多少、力のある選手を揃えても、ヨーイドンで地に足が着かないうちに大量点を奪われ、気が付いたら試合終盤だったなんてケースもあると聞きますからね」
23日までに出場を決めた計11校のうち、2年以上連続して夏の甲子園に出てくるのは北海(南北海道)、聖光学院(福島)、作新学院(栃木)、山梨学院(山梨)の4校。
このうち作新学院は昨夏の優勝校で、今春のセンバツも含めて3季連続出場。北海は昨夏、準優勝時のメンバーが7人、山梨学院もバッテリーを含めて7人も残っている。聖光学院は11年連続の出場だ。
「たとえメンバーがベンチ入りしていなくてもいい。下級生として甲子園に来ているだけで、球場の雰囲気に触れるし、練習にも参加する。先輩たちがどういう場所で、どういうプレーをしたか、肌で感じられるのは大きなアドバンテージになる。連続で甲子園に出ていたり、先輩とともに甲子園を経験している部員のいる学校は、強豪を相手に番狂わせを演じるケースも多い」(前出の監督)
上記4校の「経験値」は間違いなく高い。