POでメジャー初V逃す 畑岡奈紗の課題は4日間のペース配分
メジャー2勝を含む米6勝のユは、17番パー3でティーショットが右からの風に流されて痛恨の池ポチャ。ここでダブルボギーをたたきスコアを落とすと、昨季の賞金女王パク・ソンヒョン(24=韓国)、畑岡と3人のプレーオフに突入した。
18番で行われた1ホール目でパクとユがバーディーとして、畑岡はバーディーを決められずに脱落。2ホール連続バーディーのパクが昨年の全米女子オープンに続いてメジャー2勝目を手にした。
■賞金ランク2位へ急上昇
それにしても畑岡の2週続けての活躍には目を見張るばかりだ。最終日の64は今大会4日間のベストスコアだった。
「ジュニア時代から指導を受ける中嶋常幸のスイングと似ている」と評論家の菅野徳雄氏がこう解説する。
「日本ではオーバースイングで、体を大きく揺さぶるスイングの女子プロが多いが、畑岡は下半身の強さが土台となって、上半身はゼンマイを巻き上げるようにひねっている。基礎体力もあるが、軸がしっかりしてスイングにキレがあるので、飛ばし屋ぞろいの米ツアーでも飛距離で負けていない。ゴルフを教わる中嶋のスイングと基本的に同じです。3日目に73をたたきブレーキになりましたが、マラソン選手のようなペース配分の韓国選手に比べると畑岡は4日間の配分がまだ足りない。ムービングサタデーに60台を出して上位に加われば勝率はもっとよくなるでしょう」