「ブレないスポーツ報道」の著者 新聞TVの自主規制に疑問

公開日: 更新日:

「耳が痛いです。五輪招致をめぐる贈賄に関与した疑いでフランスの司法当局から捜査を受けているJOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和会長が退任を表明しました。IOC(国際オリンピック委員会)委員も辞任しましたが、これで、贈賄疑惑追及を幕引きにしたら、マスコミは竹田氏以上にバッシングを受けるでしょう。まさに踏ん張りどころです」

 ――疑惑追及はマスコミが盛り上げている東京五輪に水を差すと思いますか?

「そう勘繰られても仕方ありません。新聞、テレビ離れに歯止めがかからないのは“自主規制”が原因のひとつかも。メダル至上主義でいいのか、五輪ムーブメントとは何かを考えるうえで、JOCが当時の政治権力に屈した1980年モスクワ大会ボイコットの検証が不可欠です。五輪開幕まで1年余となった今こそ、ブレないスポーツ報道が求められているのではないでしょうか」

 (聞き手=塙雄一/日刊ゲンダイ)

▽つだ・としき 1975年産経新聞社入社。プロ野球、五輪担当記者を経て、東京・大阪本社運動部長、論説委員を歴任、2018年退社。現在はスポーツライター、国士舘大政経学部非常勤講師(メディア論、マスコミ論)。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末