タイA代表兼五輪代表の監督に 西野朗氏就任の舞台裏と今後

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 西野朗新監督就任が発表される数日前、バンコクでビタヤ氏に話を聞く機会があったのだが、興味深いことを言っていたことを思い出した。

「日本人と韓国人の指導者は、似ていると思うんです。サッカーは細かなところが凄く大事。彼らはそれを詰めた指導ができる」(ビタヤ氏)

 彼の口から発された<韓国人>というキーワードにあえて注目したい。

 今回のタイ代表監督選考には、西野氏と並んでシン・テリョン氏(前韓国代表監督)、ファン・ソンホン氏(前FCソウル監督)らコリアン・レジェンドの名前もリストインされていた――という話を耳にしていた。

 実はここに昨今、絶対的強さを示せていないタイサッカーのつらい事情が見え隠れするのだ。

 18年末に行われたAFFスズキカップ(東南アジアの覇者を決する大会)の準決勝で格下マレーシア代表に屈し、大会3連覇は夢と消えた。

 名誉挽回と臨んだ今年1月のAFCアジアカップでは、ASEAN諸国最高位を得られずにベスト16で敗退。さらに3月には東京五輪出場権が懸かるU―23アジア選手権1次予選のグループステージで期待された若手世代が歴史的大敗(ベトナム代表に0―4)を喫してしまう始末である。

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