タイA代表兼五輪代表の監督に 西野朗氏就任の舞台裏と今後
タイサッカー協会(FAT)は19日、同国A代表およびU―23代表の新監督就任会見を<東京>で開いた。そして遅れること2日。21日に<本国タイ>で新監督のお披露目会見が行われた。監督の出身国での“先行”会見とはあまり聞いたことがない事例だが、そこはFATの敬意の表れと理解したい――。2018年ロシアW杯で日本代表をベスト16に導いた西野朗氏(64)が、<異国では初となる>指導者のキャリアをタイでリスタートさせる。どうしてタイなのか? そもそもなぜ西野氏なのか? 東南アジアのサッカーシーンに精通しているフリーライター・佐々木裕介氏による緊急リポートである。
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■タイは韓国人監督を探していた?
東京での会見を彼はどのような心境で見ていたのだろうか。
日式蹴球的思想を称え、長らくタイサッカーへの落とし込みを説いてきたタイサッカー界のレジェンドのひとり、ビタヤ・ラオハクル氏(65=元タイ代表。日本リーグ時代のヤンマー、松下電器、ドイツ1部ヘルタなどでプレー)である。