金候補コストルナヤが故障で北京絶望的…ロシアフィギュア界“女帝”スパルタ指導の犠牲者
北京五輪女子フィギュアスケートの金メダル候補が離脱である。
ロシアスケート連盟は14日、2019─20年GPファイナル女王のアリョーナ・コストルナヤ(18)が右手の故障で、五輪代表選考会を兼ねたロシア選手権(23日開幕)を欠場すると発表。事実上、北京出場は絶望的となった。
コストルナヤはロシアの「ビッグ5」といわれるトップスケーターのひとり。ロシアフィギュアスケートの女帝として知られるエテリ・トゥトべリーゼ氏(47)の門下生でもある。
同氏はスパルタも辞さない厳しい指導が有名だ。選手に猛練習を課し、教え子に故障が多いことでも知られる。今回のコストルナヤの骨折もハードワークによる疲労から転倒して重傷につながったとみられる。
メダル候補の離脱で今後、女帝の厳しい視線は今季シニアデビューし、いきなり世界最高得点をマークしたカミラ・ワリエワ(15)ら他の教え子に向かう。強すぎるロシアフィギュア界への反発が強まっており、国際スケート連盟(ISU)は五輪、世界選手権の年齢制限(現在15歳)の引き上げなど、同国が不利になるようなルール変更を検討している。
トゥトベリーゼ氏はその前にロシア勢によるメダル量産をもくろみ、教え子たちを厳しく鍛えれば、五輪を前に故障者が続出しかねない。