欧米スポーツ界が恐れる“タニマチ”中国のロシア支援 チャイナマネーの脅威の実状は?
■戦争に関係なく
「そんな声も聞きますが……」と、社会学者でスポーツに詳しい現代社会総合研究所の松野弘所長がこう言う。
「中国はコロナショックから立ち直ったかに見えたが、実際には35兆円もの巨額債務を抱え込んだ不動産開発大手の恒大集団の経営危機、コロナ感染者の急増によるロックダウンの影響などを受けています。そもそも経済状況が悪い中、ロシアのウクライナ侵攻によるダメージも避けられない。今年の経済成長率は大幅鈍化が予想され、ロシアからの支援要請など迷惑な話なのです。仮に、政治的な理由からロシア支援を決断すれば、世界に進出した中国企業のイメージは悪化し、人民元の信用度もさらに低下する。今秋の党大会で異例の3期目続投を狙う習国家主席には大変な痛手となる。中国は今回の戦争に関係なく、世界のスポーツ界に大金をバラまき続けることは無理です」
チャイナバブル崩壊か。