モロッコ36年ぶりW杯決勝T進出! カタール大会“台風の目”の本当の強み
モロッコが36年ぶりに決勝トーナメント進出を果たした。
モロッコは、すでにグループリーグ敗退が決まっていたカナダ相手にMFシイェシュとFWエンネシリのゴールで序盤に2点を先取。40分にオウンゴールで1点差に迫られて前半を折り返した。後半はスピードを生かした相手の攻撃やセットプレーで苦戦する場面も見られたが、堅守を貫いて逃げ切った。
モロッコは2勝1分で勝ち点7とし、F組首位で1986年メキシコ大会以来の16強入り。大会前の下馬評で「ダークホース」と位置付けられたモロッコの強みは何か。
元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏がこう言った。
「W杯出場組のモロッコとチュニジアなどの北アフリカ諸国の選手は、もともと地中海を挟んで対岸のスペインやイタリアの選手に劣らない技術を持った選手が多かった。しかしカメルーン、ガーナ、セネガルにナイジェリアなど西アフリカ諸国の選手と較べるとフィジカル面で劣る選手が多く、W杯アフリカ予選で苦戦することが多かった。でも、現モロッコ代表の主軸選手は、フィジカル面でのハンデはない。主軸選手の多くが欧州の強豪クラブに所属しており、テクニックも一線級の選手が揃っています。大挙して押し寄せている母国のサポーターの後押しを受けるモロッコは、決勝トーナメント以降の台風の目になっても不思議ではありません」