ビーチサッカー日本代表が8強進出! 流れを変えた“大黒柱”オズの叱咤激励
タイ・パタヤで開催されている「AFCビーチサッカーアジアカップタイ2023」に参戦中のビーチサッカー日本代表は21日、グループステージC組の第3戦でレバノンと対戦。第3ピリオド(P=各12分)に大量6点を奪って9-3のスコアで完勝した。
その原動力となったのが、頼れる大黒柱である茂怜羅オズが、試合中に大声で発した「叱咤激励」だった。
2-0で迎えた第2ピリオド。日本は攻守の連動性がややチグハグとなり、追加点を奪えないどころか、シュートを打たれる場面も多かった。
5分、オズがアグレッシブに率先垂範の動きを見せ、チームメートに活を入れた。
最後尾で相手のピヴォ(FW)を抑え込みながら、試合のコントロール役を務めるフィクソ(DF)が主戦場オズが、猛然と相手エリア右に向かってダッシュを開始。
「前に出ろ!」
同サイドでボールを保持していたアラ(MF)の木船祐樹が、オズの進行方向に絶妙な浮き出すパスを送った。走り込みながらボールを落ち際を右足でヒットするとボールはゴール左サイドネットに吸い込まれていった。
3-0とリードを広げた日本だが、その後もピリッとしたプレーが見られず、そして第2Pの終了時刻が近付いた。リフティングしながら前進していたGK河合雄介が、相手ゴールのクロスバーを大きく越えるシュートを放った。その時だった。
オズが、河合に向かって「前に出ろ!」と大きな声で怒鳴ったのである。
勝っている時には、賢い試合運びをすべき
「勝っている時には、後方でボールを回すとか、ボールを繋ぎながら動くとか、余計な体力を使わない<賢い>試合運びをすべき。(河合が)前に出ることで自分がマークしていた相手選手が私から離れることになり、そうなればフリーの私にパスを出すこともできる。第2Pが終わり、ベンチに戻ってからも選手たちに厳しいことを言わせてもらった」(オズ)
このオズの怒声が、良い意味での緊張感をチームに行き渡らせた。第3Pに入ると日本は、多彩な攻撃を繰り出して一気に6点をゲット。トータル9-3の完勝劇である。
無傷の3連勝となった日本は、C組1位として23日の準々決勝でd組2位のクウェートと対戦して4強入りを目指す。