反撃の巨人には好材料のはずが…エース菅野の消えない不安、今やすっかり変化球投手に
巨人の菅野智之(33)が20日、出場選手登録を抹消された。18日の楽天戦で右足甲に打球が直撃するアクシデントがあった。交流戦制覇を逃した巨人にあって、エースの復帰は明るい材料となっていた。
交流戦の最終戦となった18日の楽天戦に先発し、辰己に痛恨の2ランを浴びて敗戦投手。「M1」だった交流戦の優勝を逃したが、11勝7敗で4つの貯金を蓄えられたこともあり、チームの雰囲気は明るかった。
右肘の違和感で出遅れ、今季一軍初登板で初勝利を挙げた11日のソフトバンク戦では5回で93球を投げて4安打4四死球2失点と制球に苦しんだ。楽天戦は6回で85球、3安打無四死球2失点。敗れはしたものの、安定感は増した。
原辰徳監督(64)も「前回よりは良かった」と一定の評価を下したが、「不安がないわけではありません」と巨人OBで元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう指摘する。
「18日の試合は五回まで、菅野のキャリアと投球術で抑えられたが、辰己に甘く入ったカーブを狙われた。復帰2試合の投球を見ると、すっかり変化球投手に変身した印象。18日の試合は最も多かったカットボールの割合が4割弱。これをズラリと並べてきた左打者の内角に投げて内野ゴロを打たせていた。得意のスライダーと合わせれば4割を超える。これほど多ければ、次回以降の登板で的を絞られてもおかしくありません」