阪神驚異の1点差勝率を生む岡田監督したたか戦略 ここまで23勝10敗「.697」
.697。阪神の1点差試合の勝率だ。
昨6日の中日戦も初回に3番・森下の適時打で挙げた1点を最後まで守り切った。リーグで唯一の2点台をキープする、チーム防御率2.70の投手陣があればこそだが、もちろんそれだけではない。阪神OBが言う。
「とにかく接戦での強さが突出している。1点差ゲームは23勝10敗で貯金13。それに続くのが広島の22勝19敗、巨人の20勝19敗だから、勝率は圧倒的です。岡田監督は『特別なことはなにもしてへんよ』と謙遜しますが、自慢の投手力を全面に出す戦いを徹底している。チーム打率.248はリーグ3位、チーム本塁打67はリーグ5位。打てないことが分かっているから、走者が出れば送りバントで確実にチャンスを広げる。この日の初回も中前打で出塁した小野寺を2番の中野がバントで二塁に進め、3番・森下の適時打につなげた。93犠打はリーグ2位。ついでに言えば、439四球はダントツのトップ。岡田監督は就任と同時に、球団にかけあって四球の査定ポイントを昨年までの『1』から『1.2』に引き上げている。助っ人外国人の出来高にも四球の項目を加えたという話です。その成果でしょう。したたかというか、抜け目がありません」