野口みずきを育てた名伯楽が徹底解説!マラソンは「選手の特性に応じた仕掛け」が勝負を左右する
「後半の長い下りを考えたら、30キロから仕掛けては厳しい。『25キロを過ぎたら勝負をかける』と、レース当日の朝に野口に伝えました。ロングスパートです。予想通りヌデレバが猛追してきましたが、12秒差で逃げ切ったのです」(藤田氏)
女子は昨年9月のベルリンマラソンで2時間11分53秒の世界記録をマークしたT・アセファ、23年世界選手権金メダルのA・べリソ(ともにエチオピア)、東京五輪金で、4月のロンドンマラソンで女子単独レースの世界新記録となる2時間16分16秒で優勝したP・ジェプチルチル(ケニア)ら、スピードランナーがメダルの有力候補だ。
男子も2時間1分9秒の前世界記録保持者で大会3連覇を狙うE・キプチョゲや今年の東京マラソンで2時間2分16秒で優勝したB・キプルト(ともにケニア)、世界歴代4位の2時間1分48秒の記録を持つS・レマ(エチオピア)らが出場する。
五輪はレースを先導するペースメーカーはいない。今回は過酷なコースに加え、朝8時スタートでも厳しい暑さが予想される。中盤の激しいアップダウンを過ぎれば、ラスト10キロはほぼ平坦だが、スピードに勝るアフリカ勢が過酷な中盤でスタミナを消耗することも考えられる。