セーヌ川は「大腸菌地獄」…“泳ぐと罰金”レベルの汚染度で心配なアスリートの健康被害
5月に雨が続いたこともあって、水質はさらに悪くなり、フランスのオープンウオータースイミングチームは、川でのトレーニングを中止にした。1カ月前、セーヌ河畔のオーステルリッツに5万立方メートルの巨大な集水槽が完成したため、組織委員会は鼻高々だったんだが、すぐに自信はペシャンコにされたってわけだ。はっきり言って、こんな状況じゃ選手のみんなは不安だよね。
オープンウオーターチャンピオン、ブラジルのアナ・マルセラ・クーニャは、まずはパフォーマンスではなく選手の健康を考え、もしもの時のためにプランBも用意して欲しいと訴えている。
「セーヌは泳ぐための川ではありません。試合の時は私たちは何も恐れはしませんが、水から上がって2週間後に病気になる可能性があるのはありえません」
それなのに、フランスのマクロン大統領やパリのイダルゴ市長は「まず自分たちが泳いでみせる」ってあくまでセーヌ川開催を主張し、鼻息が荒い。アスリートの健康を脅かしてまで開くオリンピックって、いったい何なんだろうね。 (つづく)