ジャパンはあまりに“ウブ”だった…判で押したようなモール攻撃でマオリ・オールブラックスに完敗
山沢は、「モールでペナルティのアドバンテージが出たらバックスで攻める用意もしていた」と明かしたが、そうなったときに「相手はボールを渡さないように嫌らしいことをやってきた」。
つまり、勝利に執念を燃やすトップレベルの駆け引きに、対応できなかったのだ。
それが、先発15人の総キャップ数が52、控えを含めても23人で合計76と、リーチ マイケル(85キャップ)1人分にも及ばない若いチームの限界なのかもしれない。
やはり共同ゲームキャプテンで、チーム最多の21キャップを持つSH斎藤直人は言う。
「アタックして、ちょっとブレイク(突破)した後のミスが本当に多かった。そこでトライを獲り切らないとテストマッチには勝てない」
27年W杯オーストラリア大会を見据えた長い強化の第一段階とはいえ、チームの目標は世界の強豪を倒すこと。それなのに、いつまでも選手の見極めに試合が消費され、結果ではなく可能性ばかりがクローズアップされるのでは、代表に対するファンの信頼も揺らぐ。
若手の発掘・育成と、チーム強化という、矛盾しがちな命題の両立を迫られているジャパンは、この隘路をどう打開するのか。
7月6日は、豊田スタジアムでふたたびマオリ・オールブラックスに挑む。