女子ゴルフ 東京五輪銀メダリストの微妙な現在地…今年から米女子ツアーに参戦も鳴かず飛ばず
パリ五輪女子ゴルフは、日本時間8月7日から4日間行われる。日本代表は、今季の全米女子オープンで2度目の優勝を飾った笹生優花(23)と、全米女子プロ選手権2位の山下美夢有(22)。ともにメダル取りが期待される。
五輪のメダルといえば、前回の東京五輪で銀メダルに輝いたのが稲見萌寧(24=写真)だ。稲見はそのご褒美として、計1200万円の報奨金が支給され、国内ツアーの5年シードも付与された。昨年、日米女子ツアー共催のTOTOジャパンクラシックで優勝し、今年から米女子ツアーに参戦。開幕戦から19位、8位とまずまずのスタートを切ったが、その後はサッパリだ。
ケチのつき始めは、予選落ちがない3戦目のHSBC女子世界選手権。通算9オーバーで迎えた3日目スタート前に体調不良で棄権。翌週の試合を予選落ちすると、第5戦は3日目にスロープレーで2罰打を科せられ52位で終戦。次戦は予選で姿を消した。
ツアー関係者が言う。
「稲見は昨季、コーチやトレーナーをコロコロかえて、持病の腰痛を防ぐためにスイング改造も3、4回行った。TOTOで1年3カ月ぶりに優勝したので、今季は米国での活躍を楽しみにしていたが、全米女子オープンまで自己ワーストの4試合連続予選落ち。次戦の全米女子プロは初日81、2日目もハーフ47とボロボロ。体調不良で途中棄権した。予選落ちがない試合を除けば、ここまで11試合で予選通過は5試合。34.5ラウンドで60台のスコアはわずか2度。今季も、スイングが固まっておらず、コースが難しい米国で戦える状態ではない。考えすぎるタイプなので心配です」
コーチやスイングをコロコロかえて極度の不振に陥ったといえば渋野日向子(25)もそうだが、今年の全米女子オープンの2位で復活ののろしを上げると、前週まで予選落ちが一度もなく、長いトンネルを抜けた。
スイングに悩める稲見がドロ沼から抜け出すのはいつか。