パリ五輪を経て松山英樹は円熟味を増した 大差リードから窮地、最後は逆転。こんな勝ち方は記憶にない
これで米ツアー通算10勝目ですが、大差リードから窮地に陥り、最後は逆転。こんなドキドキした勝ち方は記憶にありません。
この強さは、東京、パリの五輪2大会の経験があったからだと思うのです。東京4位で無念だった松山は、周囲が驚くほどパリで手にした銅メダルを喜んでいたそうです。国旗を背負って戦う重みや雰囲気、競技の意義は4大メジャーとは違い、メダルの感動は想像以上だったのでしょう。技術が優れている者でも、感動のドラマを経験することで物の見方や心の持ち方が変わることはよくあります。松山にとって、それは2度の五輪と銅メダルだったように思います。そうだとすれば、それも「五輪の魔物」です。
円熟味を増した松山は、これまで以上にライバルたちを脅かす存在になるはずです。
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松山のように海外を主戦場とする男子選手がファンを沸かせる一方で、国内男子ツアーの人気低迷ぶりは悲惨の一言に尽きる。日程は虫食い状態で録画放送がはびこり、コースは低レベル。なぜこんな事態に陥ったのか。いったい誰が「元凶」なのか。
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