阪神・藤川監督 OB、メディアに堂々とウソつく「タヌキっぷり」…首位快走のウラに徹底した情報管理
コーチにもクギを刺す
こうしたスタンスは、日本一熱狂的といわれる関西メディアに対しても徹底している。
「巨人に6-2で勝った26日の試合後、報道陣から初回と五回にいずれも得点に結びついたバントについて問われたものの『スタンドからそうしなさいと、ちょっと感じるような展開で、流れに身を任せて作戦を立てた』などと言って、けむに巻いた。阪神びいきのデイリースポーツが『手の内ひた隠し』との見出しで記事を書いたことも。ファームの試合の先発投手も事前に公表しないなど、メディアに対する情報統制は徹底しています」(在阪の放送関係者)
選手の故障に関する情報もしかりだ。
これは他球団もやっていることだが、手術した場合を除き、ケガの内容の公表は最小限にとどめている。オープン戦で左腕の大竹、新助っ人のネルソンが故障した際も、故障箇所に関して、「下肢(太ももから足まで)」とし、詳細は伏せた。
キャンプ中に森下が別メニュー調整になった際、「腰の張り」と発表されたのは、むしろ珍しいことだった。
「4月8日に主砲の佐藤輝が試合前練習に姿を見せず、報道陣は騒然とした。球団は『体調不良』と説明しただけで、すわ故障かと右往左往させられました。結局、その日は八回に代打で登場したものの、藤川監督も『コンディションの問題』と話すだけ。情報をオープンにしていた前任の岡田彰布オーナー付顧問とは対照的です」(前出の放送関係者)
こうした情報管理の対象はコーチ、スタッフにも及ぶという。
「コーチが起用について言及する記事が出た際は、『情報を漏らさないように』と藤川監督自ら、クギを刺したそうです。先発投手に関しては基本的に監督と投手コーチとの間のみで共有、他のコーチは前日の予告先発が発表されて初めて知るケースもあると聞いています」(前出のOB)
そもそも阪神は投打ともにリーグ上位の戦力を擁するだけに、今季も優勝候補の一角に挙げられている。そのうえ、藤川監督の「タヌキっぷり」に磨きがかかれば、他球団にとってますます厄介なチームになりそうだが。