西島秀俊「ダブルフェイス」が受賞 WOWOWドラマなぜ面白い?

公開日: 更新日:

「WOWOWはタブーの存在する地上波とは異なり、企画や制作、CMの制約に縛られない。それが大きな強みです。地上波では制作しづらいテーマを扱う作品が多く、例えば政・官・製薬会社の利権を描いた『パンドラ』や、三菱自動車の大型トラックの脱輪事故・リコール隠しを題材にした『空飛ぶタイヤ』(09年)は、クライアントへの気兼ねを要する環境では成立しない企画です。記憶に生々しい光市母子殺害事件の遺族を描いた『なぜ、君は絶望と闘えたのか』(10年)や性の情念に壊れていく女を描いた『贖罪』(12年)はお茶の間的モラルの縛りがないからこそ。タレントありきではなく、一貫して企画ありきで制作していることも質の高いドラマを生み出す要因になっています」

 現在放送中の大森南朋主演「LINK」(日曜22時~、全5話)は、群像ミステリー。元警察官で次期首相候補のボディーガードをする主人公、警護される政治家(武田鉄矢)、内部告発によって左遷された女性検事(黒木瞳)、信用金庫の職員(田中麗奈)、IT企業の社長(綾野剛)など8人の人生がさまざまな事件や行動をきっかけに次々と連鎖していく。チープな種明かしモノとは一線を画す見応えのある内容だ。演技派、個性派の役者たちが思う存分に見せ場をつくっている。

 次回27日放送は第4話。HPの相関図片手に見てみる?
※WOWOWメンバーズ限定のオンデマンドもあり。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方