「真田丸」視聴率ブレーキ 史実と異なる“家康”に問題あり?
そのリアリストぶりが最も如実に表れたのが織田信長亡き後の北条との攻防。当時、徳川方の軍勢1万、対する北条方5万といわれていて、当然、北条は「合戦にはならない」と見ていた。
「ところが徳川は北条の挑発を受けて立ったのです。というのは当時の北条(氏直)は、勝っても自慢にもならない5対1の戦いを“おっくうがっている”と見極めていたから。徳川の予想外の動きに驚いたのは北条の方で、やむなく講和を申し出ている。しかも、家康は、自分から講和を申し出ながら、挨拶にもこない北条をなじり、立場を逆転させることに成功しているのです」(前出の加来耕三氏)
脚本を担当する三谷幸喜氏は「史実よりもドラマに徹する」と言っていて、こうした批判はハナから承知の上だろうが、それにしてもあまりにデフォルメが過ぎると、長年の「大河ファン」に見放される危険性がある。