弁護士・三輪記子さんの人生を決めた池ノ上のバーでの一言
■司法試験に7回落ちた
映画監督の林海象さんともよく一緒になり、同じ京都出身だから仲よくしてもらいました。もともと外交官になりたくて東大法学部に入ったけど、官僚になりたい学生の勉強会サークルに1回顔を出したら、“大きな組織で人と仕事をすることが自分にはまったく向いてない”と一瞬で気づいて(笑い)、その後は学校に行かず簡単に落ちこぼれました。
留年して、大学5年生の時にいつものように魔人屋で飲んでたら……。
「おまえ、弁護士になれ」と林監督に突然、言われて。
「この店でいつもあれほど人の話を聞いてるんだから、弁護士に向いてるよ。人の話を聞いてあげることができて、まぐれかもしれないけど東大入れたんだからなれるんじゃないか」
その一言がきっかけでお酒をやめて猛勉強。司法試験に7回落ちた末に弁護士になれました。弁護士になってから、また飲み始めた(笑い)。ワインで1本くらい飲みますかね。強いわけじゃなくて、ゆっくり飲んでますから。ただよく行く店にイヤなヤツが来ると急いで飲んで、記憶を飛ばす(笑い)。でも、帰りたくはない。イヤなヤツが帰ったあとに“あいつの悪口言ってやろう”と思ってるから。私、本当に性格悪いですね。