「主人公が好き」と純粋に言える山本美月は気高いオタク
山本は小さい頃からマンガやアニメに親しみ、特に「週刊少年ジャンプ」(集英社)や「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)、「月刊コミックブレイド」(マッグガーデン)など、少年マンガが大好きだったという。
自分でオリジナルのマンガも描いていた。2007年に地元・福岡でスカウトされると、やがて「CanCam」(小学館)の専属モデルとなった。けれど、それまでファッションにまったく興味がなく、「自分の身の丈に合っていない」と感じていた。
高校では演劇部や絵画部に所属。11年には女優も始め、翌年出演した映画「桐島、部活やめるってよ」(ショウゲート)が大きな転機となった。橋本愛、松岡茉優、神木隆之介、東出昌大ら才能あふれる同世代との共演は大きな刺激になった。また、この作品をきっかけに知名度が上がった結果、それまで隠していた「オタク」というパーソナリティーを公言できるようになったのも大きかった。
アニメ好きはよく脇役など自分ならではのキャラが好きだと言う人が多い。けれど、山本は違う。「主人公が好き」とてらいなく言う。「『私は主人公をやりたい』と言える自分でありたい」(「BuzzFeed Japan」18年3月16日)と。