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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ギャラ安いが…芸人を惹きつける“吉本興業ドリーム”の実態

公開日: 更新日:

「さんまや紳助は東京に迎合することなく関西弁を貫き通したことで、後に続く吉本芸人も関西弁でやるのが当たり前になり関西弁も浸透させた。大阪の人間も関西弁を使ったことで、関西を見捨てていないと、東京進出した芸人も応援したことで吉本の笑いは全国区になった」(テレビ関係者)

 全国各地に事務所を持つ吉本。現在、6000人を超える芸人たちの多くは東京進出を目標に芸を磨いている。その1人は、「一発屋になっても東京のテレビは全国区。ギャラも人気も違ってくる」と夢を語る。最近でも大阪から千鳥。札幌はタカアンドトシ、福岡は博多華丸・大吉の漫才コンビが東京進出に成功。冠番組を持つまでになった。目標とする先輩芸人が絶えることなく出続けているのが吉本の強みである。

 かつては漫才・落語とも徒弟制度で師匠に付いて修業したが、テレビはバラエティー番組が主戦場。しかも流れは速い。そんな回り道はできない。芸人はタレントになるきっかけ。漫才師を貫くよりも、タレントとして名声と財を成すほうが志望者にとっては魅力がある。


 時代の流れに乗るようにできたのが、82年に大阪、95年に東京で誕生した吉本総合芸能学院「NSC」だった。第1期生のダウンタウンを皮切りに現在、一線で活躍する芸人の大半はNSC出身者。ある種の専門学校として1年間で入学金・授業料含めて40万円近くかかるという。無料でレッスンさせて発掘をする大手芸能プロと大きく違う点ではあるが、「スポーツ選手と同じで、プロの芸人として食っていけるようになるための授業料」と志望者は今や大卒者も含め全国から集まるという。

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