<6>慰問活動ではまくらに少年院用語を使って話に引き込む

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 1988年10月から才賀は久里浜少年院の篤志面接委員を務めている。どういう役職なのか。

「略して篤面と言いますが、早い話が少年たちの話を聞くカウンセラーです。各少年院が地元の坊さんとか、剣道の師範、お花やお茶の先生など一芸に秀でた方々に委託している。『あたしにできるんですか』と聞いたら、野津院長が、『あなただからできることなんです』と言う。『少年たちの心の鎧を脱がしてやるのが更生につながるんですが、我々でさえ難しいことなのに、あなたは落語に入る前のわずか5、6分で鎧を脱がしてしまう』と乗せられまして、引き受けたわけです」

 才賀はどんな話で「少年たちの心の鎧を脱がす」ことができたのだろうか。

「まず海上自衛隊時代の航海の話は受けますね。それから笑点の裏話も大受けします。少年たちはバイクや車の話が好きなんで、自動車レースの勉強をするうち、実際に富士スピードウェイを走ってみたくなって、通ってるうちにA級ライセンスを取っちゃった。勢いでレースの公式審判員のライセンスも取った。そこまでやらないと説得力がありません。実体験をしてるから少年たちは喜ぶんで」

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