映画「決算!忠臣蔵」健闘 討入りなしでも満足度大の理由

公開日: 更新日:

 舞台は1701年、浅野内匠頭の不祥事でお取り潰しが決まった浅野家。彼らは筆頭家老・大石内蔵助(堤真一)を中心に、お家再興に向け動き出していた。だが血気盛んな家臣や江戸の庶民らは吉良上野介へのあだ討ちを熱望。大石も心動かされるが、幼馴染の矢頭長助(岡村隆史)ら勘定方が「そんなカネは無い」と猛反対。そうこうする間にも、最後の残り金800両(約9500万円)は強硬派の無駄遣いによってみるみる減っていく。

「武士の浪費を勘定方が叱責するシーンなどは、経理に叱られシュンとなる営業マンそのもの。みみっちい節約やおカネのエピソードは爆笑確実、現代の庶民からみても共感度抜群です。しかも東大教授の研究書に忠実だけあって、これが史実にもっとも近い忠臣蔵だというのだから驚きです。討入りチャンバラがメインでない分、こうした歴史トリビアやドラマに力が入っていて、意外にも満足度は変わらない。そもそも忠臣蔵映画はSFから現代劇まで多種多様で、たまには"おカネと経理エンタメ"版の忠臣蔵もアリでしょう」(前田氏)

 経費削減と消費税増税に悩むサラリーマンにとっては、「アナ雪2」よりもこちらが面白そうだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    イメージ悪化を招いた“強奪補強”…「悪い町田をやっつける」構図に敵将が公然批判でトドメ

  2. 2

    菊池風磨、亀梨和也は結婚も? スピリチュアル霊能者が2024年芸能界下半期をズバリ占う!

  3. 3

    巨人・桑田真澄二軍監督が「1人4役」大忙し…坂本勇人を感激させた“斬新アドバイス”の中身

  4. 4

    町田ゼルビア黒田剛監督は日本サッカー界の風雲児か? それともSNSお祭り炎上男か?

  5. 5

    石丸伸二ブーム終焉の兆し…「そこまで言って委員会」で泉房穂氏の舌鋒にフリーズし“中身ナシ”露呈

  1. 6

    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

  2. 7

    メッキ剥がれた石丸旋風…「女こども」発言に批判殺到!選挙中に実像を封印した大手メディアの罪

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    指原莉乃が筆頭、元“神7”板野友美も参入 AKB48卒業生のアイドルプロデュースが増加する背景

  5. 10

    「サマージャンボ宝くじ」(連番10枚)を10人にプレゼント